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赤道儀(P2架台) [天文]

天体望遠鏡の性能を最大限に発揮出来るのは架台(赤道儀)です、また北極星(極軸)の方向にセットする極軸望遠鏡を内蔵しているのが一般的です。地球の日周運動と同じ動きをさせるのがポイントで大型の望遠鏡の場合には追尾精度が高くないと露出中に星が静止せず流れてしまいます。標準レンズやワイドレンズでは追尾精度(赤経方向)を気にしなく良いのです。フィルム時代よりデジタルになったので短時間での撮影が可能になったのが嬉しいです。星雲星団では長時間露出撮影ではなく1分×4枚等のコンポジット(重ね合わせ)が一般的です、この方が暗ノイズが少なくなります。

デジタル一眼レフでの長時間露出時の問題は暗ノイズの対応です、以前から天体写真では撮像素子の発熱を抑える冷却処理が一般的です。通常のデジタル一眼レフでは撮影後にノイズリダクション処理を行いますので、その時間が必要でバッテリーの消耗が早いです。最近のデジタル一眼レフでは暗ノイズも少なくなっているようです。天体写真の撮影時には懐中電灯に赤いフィルターを付けて減光するのが一般的です、また防寒着や手袋も必須です。

通常は望遠鏡を取り付ける場所にマッチプレートに変更することでカメラだけでなくガイド望遠鏡(追尾をモニターする為の望遠鏡、D=40mm、f=240mm)を付いています。日周運動する赤経方向を正確に追尾させるのがポイントで最近の赤道儀ではモーター内蔵で見たい星をパソコンから制御することも可能です。

今回の撮影時には時々結露することがありましたので車の中で暖めましたが、レンズや望遠鏡にカイロやヒーターを付けて暖めておくと結露しずらくなります。夜空が暗い場所でも東西南北の全方向が暗い場所はありません、奥日光の場合は北東〜北〜北西方向から天頂は暗いので南中を過ぎた頃に撮影開始します。

レンズのピント位置は無限大位置に合わせます、ライブビュー機能があればその状態で明るい星に向けて一番小さくなる場所を探します。この作業はその場所に到着して撮影準備が完了してから30分以上放置して気温に馴染んでから行ってください。大口径(F1.4〜F2.0)では非常にピントが浅いので注意が必要で周辺部のコマフレアも多いです。その為に開放での撮影は一般的な被写体と比較して画質的に問題の場合がありますので2段程度絞り込むとコマフレアも消えて良好な描写になります。

星図は色々な用意されています、パソコンソフトもありますが星座名だけでなく星雲星団もわかります、夜の結露で濡れてしまいますのでラミネートしています。星雲星団撮影時はスカイアトラス2000を使用して赤道儀も三鷹光器のGN-170で撮影します。

sekido04.jpg
マッチプレート上のカメラとガイド望遠鏡
sekido03.jpg
赤道儀(TS式−P2架台)、赤経と赤緯をコントロールします
sekido02.jpg
自動追尾用外付式モータードライブ
sekido01.jpg
野外星図2000(2000年分点)
2011年09月24日 赤道儀(TS式−P2架台)
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コメント 6

てばまる

ピラー脚は憧れでした(^^;) モーター駆動でない赤道儀を使ってたころはガイド鏡を見ながらの手動ガイドでしたので1枚撮り終わる頃には疲れてしまいました(^^;)
尾瀬でなくてもいいので星空観察オフなんかもやってみたいですね。
by てばまる (2011-09-25 11:00) 

OKAME

わぉ!
さすが~凄いですね・・・\(◎o◎)/!

by OKAME (2011-09-25 21:02) 

pulsar

てばまるさん、ピラー脚は移動観測ではなく据え付け向きでしょう。手動ガイドに時代が懐かしいです。
by pulsar (2011-09-26 19:59) 

pulsar

OKAMEさん、久しぶりに赤道儀で星空撮影が出来て嬉しかったです。気温6度には予想外の寒さにびっくりでした。
by pulsar (2011-09-26 20:02) 

てばまる

天文にどっぷり浸かっていた昔は本気で天体観測ドームを作ろうと実家近くで候補地を探してました(^^;)  
by てばまる (2011-10-03 13:41) 

pulsar

てばまるさん、私の天文仲間の二人は個人で天体観測ドームを持っています。
by pulsar (2011-10-06 20:42) 

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